以前も書いたかもしれないが、僕はネームばかり描いてきた。
絵の練習をしようと思って練習をしていた事があまりない。
もちろん、勉強して練習をしたりもしたが、長続きはしなかった。
なぜなのか?
おそらくは絵の練習が詰まらなかったからかもしれない。
漫画家としてあるまじき発言である。
しかし、練習をしようとして絵を描くと、楽しくないのだ。
僕は絵よりも、ネームを描きたかったのだ。
ストーリーを考えたかったのだ。
だから僕はネームを描きまくった。
今も描いてはいるが……
昔も描きまくっていた。
描くたびに絵柄が変わり、自分の癖が出たりしてきた。
それを直すことをせず、そして、その時に影響を受けていた漫画の絵が自分の絵にも現れたりする。
自分の中でその漫画の流行が終わると、絵の影響も消えてしまったりして、とにかく自分の絵柄は安定しない。
なんかでも、その安定しない絵が自分の絵なのかもしれないなとも思う。
それが自分の個性であり、大切にすべき事なのだろう。
だからこれからも僕は、必要性がない限り積極的に絵の練習はしないだろう。
しかしネームを描きながら、どう描けば上手に描けるだろう?と試行錯誤はしたりしている。
そういう意味ではネームを描いている時が絵の練習時なのかもしれない。
ちなみに完全にデジタルに移行してから、絵を描くのが楽しくなってきた。
変な話である……
いや、デジタルに移行する前から絵を描くのは好きではあったが、ここまででは無かったような気がする。
なぜデジタルだと好きになれたのか?
たぶん、完成原稿のような仕上がりに出来るからなのだろう。
今まではノートに描く程度で、がっつり描く事が少なかった。
ガッツリ描くのって時間がかかるし、それよりもストーリーに費やしたかったのだ。
まぁそんな事なので、僕の絵はイマイチな画力しかない。
でもそれでいいのだ。
これからもネームを描きながら、ぼちぼち上達していけたらなと思っている。