漫画家として活動するうえで理想なのが、“自分の考えた漫画がほぼそのまま掲載される事”だろう。
でも現実は厳しく、そういう人は本当に一握りなのだと思う。
僕の場合はその一握りから零れ落ちたその他大勢だ。
編集さんにアイデアを出して、そのアイデア自体は採用されるのだが、そこから描き直し描き直しの連続である。
そして、コネてコネて捏ね繰り回して、当初の思い描いていたストーリーから遠く離れて別物となっていく。
それが最終的に発表されるなら良いのだが、だいたいボツになり新しいアイデアを出すようになる。
そうなるとそれまでのやり取りが無駄になるのだ。
まぁ、厳密には学ぶことも多いので全部が無駄とは思わないが……やっぱり徒労感に襲われる。
しかし別にそれで編集者の方をどうこう思う事はない。
だって、それが仕事だから。
編集さんが求めているのは売れる作品なのだ。雑誌の売り上げに貢献できる漫画。会社の利益に繋がる漫画。
そういう漫画を描けないって事は、それは自分の実力不足って事なのだろう。
これが現実である。
しかし今は、そういうのも変わりつつあるのでは?とたまに思う。
例えばSNSにアップした漫画が誰かの目に留まり本になったり……
描きたいように描いて本になるというパターンもある。
まさに漫画家としての理想の形だ。
僕はそれすらも出来ていないわけですが……
まぁ、あまり一つの場所に拘る必要もないんだなと思うわけです。
自分に合った方法で、自分に合った場所で活躍出来ればそれでいいのかもしれませんね。お金になれば更に良いって感じですね。
今日はそんなお話でした。