それは決して締め切りが無くてもそうなる。
例えばゲームなんかをしていると、こんな事をしている場合なのか?とか、映画を見ていると、自分も早く作品を産み出さないと……とか、とにかく楽しんでいると焦燥感に襲われる。
決して遊ぶのが悪いわけではない。
娯楽から得られるアイデアもあるだろう。
だけど、その時間を作品創りに割くべきではないか?と思ってしまう自分がいる。
ここまでくると、自分の楽しみが何なのかわからなくなる。
担当さんにネームを見せてその結果をもらうのは楽しみではあるが……
それはまた別の楽しみな気がする。
仕事をする上での楽しみというか……
でも、何も焦る必要はないのだ。
一度っきりの人生、楽しまなければ損である。
そうなのだ。
僕は漫画を描くのが楽しかった。
だから僕は漫画を描いてきて今がある。
創作が、最大の娯楽なのだろう。
でも子供の頃、何にも背負わず、追われずにゲームをしていた頃は本当に楽しかった気がする。
不安もなく、満たされていた。
あの頃の感覚をもう一度思い出したい。
だけど、あの頃の自分とはずいぶん環境が変わってしまった。
遊んでいると焦燥感に襲われる。
襲われないためには、何も考えずに過ごすのが良いのだろう。
でも……
それは何か嫌だな。
だから僕は、ずっとこのままなのかもしれない。