読切を載せてもらうのに一年はかかる。
それは企画段階から考えての話だ。
上手くいけばもうちょっと短い期間かもしれないが……
でもよく考えてみて欲しい。
その採用された企画に辿り着くまでにいくつもの漫画がボツになっているのだ。
つまりそのボツになった漫画の期間も含めたら結構な期間になる。
世に公開されている漫画にしてもそうだ。
いくつものボツの上にその作品は成り立っているのだ。
漫画を描くとは、本当に時間のかかる作業だ。
その時間を無駄にせぬよう、漫画を描くことを諦めたくないものだ。
そうなのだ。
壁にぶつかったからといって、そこで諦めてしまうと、今までしてきた事が無駄になってしまう。
積み上げてきたものが、無かった事になる。
だから漫画家であることを諦めたくない。
一つの作品に1年はかかる。
だけど、その作品に行き着くまでに、自分が漫画家として歩き出した年数がかかっている。
その年数を、そんな簡単に諦めて良いものか?